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犬猫の毛並みに必要な栄養成分
犬猫にとって毛並みは健康を表すわかりやすい部分のひとつです。(英語ではcoatやfurといいます)
毛並み、毛艶にはたんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルが重要で、皮膚の状況も影響しますので、毛並みには健康状態が表れやすいといえます。
食べ物としては動物性たんぱく質が多く含まれる肉類、不飽和脂肪酸を含む魚類、ビタミンが豊富なレバー、亜鉛を含む牛肩ロースやレバーなどがおすすめです。亜鉛は牡蠣に多く含まれていますが、しっかり火を通しても食べにくいかもしれませんね(笑)
たんぱく質
毛並みにはたんぱく質が大切です。犬猫も人と同じように毛を作るためにたんぱく質が必要なため、たんぱく質不足は元気・体力がなくなる上、毛並みにも症状が表れやすいといえます。
良質なたんぱく質を摂取することが大切です。
犬猫にとって良質なたんぱく質とは
たんぱく質には動物性たんぱく質、植物性たんぱく質がありますが、肉を主として摂取する犬猫には動物性たんぱく質が良いと言えるでしょう。
一概に動物性たんぱく質の中で良質なたんぱく質といっても判断が難しいと思います。
その中でもアミノ酸スコアはひとつの指標として考えることができると思います。
不飽和脂肪酸
脂質も毛並みに影響する栄養素です。被毛ケアのフードにもよく含まれているオメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸の不飽和脂肪酸は皮膚被毛の健康をサポートします。
以前ペットフードメーカーのユーカヌバがオメガ6脂肪酸:オメガ3脂肪酸は5:1~10:1位が犬の皮膚被毛に貢献することを発見したと発表し、現在でも5:1位が良いのではないかと考えられています。
ビタミン
皮膚被毛の健康にはビタミンが欠かせません。皮膚被毛の健康に必要な脂肪、たんぱく質の代謝を促進するビタミンB群、細胞の成長を手助けするビタミンAがあります。
抗酸化作用が期待できるビタミンE、ビタミンCも皮膚被毛の健康には欠かせません。
ビタミン補給の食材は牛レバーや豚レバーなどレバーがおすすめ。野菜のビタミンは細胞壁を消化分解しないとうまく摂取できないので5分ほど煮沸加熱するのがおすすめ。植物から摂取する場合は、必ずしも加熱がダメということではないことも知っておきましょう。
ミネラル
ミネラルの中でも皮膚被毛に影響しやすいものが亜鉛です。
市販のドッグフードにリノール酸と亜鉛を補給することで、犬の皮膚被毛の状態が大幅に実質的に改善できることを報告した研究が2008年7月にありました。
亜鉛は吸収率が低い
亜鉛は吸収率が7~15%程度と低いため、吸収しにくい栄養素です。食物繊維やシュウ酸とも結合してしまい、吸収を阻害してしまいます。
とはいえ亜鉛を過剰摂取すると他のミネラル吸収を阻害したり、亜鉛中毒で吐き気などもありますので、何事も適度が重要です。
皮膚被毛の健康にはブラシを使用しよう
特に猫の場合は特に気にせず使用しないでいる人もいるかもしれないブラシ。
ブラシは犬猫の皮膚に適度な刺激を与えるとともに、毛の絡まりを直すことで皮膚が引っ張られることから防ぎます。
抜け毛やホコリを取り除き、ノミダニ予防にも
既に抜けていて体にくっついているだけの毛やホコリ、汚れ、草も取り除くことができます。こうした毛やホコリはグルーミングをすると飲み込んでしまうので早めに取り除くことがおすすめです。
更にノミやダニの予防にも少なからず効果が期待できます。
特に冬は犬猫共にふっかふかになる季節。きちんとブラシをかけてあげましょう。
マメなシャンプーもおすすめ
シャンプーは嫌がられがちですが、皮膚被毛の健康を保つためには重要です。
家猫なら頻繁にはやる必要はありませんが、時々でもしてあげればシャンプー後はすっきりした顔をしているはずです。
皮膚が綺麗になることで毛並みもより一層綺麗になっていきます。
食べ物だけではなく、トータルで皮膚被毛の健康を目指しましょう
皮膚被毛を美しくするにはどうすれば良いかという質問をいただきますが、なかなか食べ物だけで綺麗になるというものでもありません。
食べ物を意識し、ブラシやシャンプーをしたり、適度に日に当ててあげたり、犬猫は地面に近いところにいますので、部屋を綺麗にしておくなどもひとつの方法です。
皮膚被毛は最も外に触れる部分ですから、目で見てたり触ってわかりやすい部分ですから普段から気にしておくようにしましょう。