猫の味覚について。猫は食べれるかは嗅覚、好き嫌いは味覚で判断している!アミノ酸もポイント

味を感じる味蕾(みらい)について

人間も猫も味覚は舌の味蕾という部分で感じるようになっています。

味蕾は約30μm(0.03mm)の円形です。基本的には舌に集中しているものの、食道の上端や喉頭蓋、軟口蓋、咽頭、喉頭など舌以外の部分にも存在しています。

味蕾の数は人が7,000、犬が1,700、猫が500と言われています。

猫の舌の味を感じる構造

猫の舌

このように酸味は舌全体で感じるようにできていて、甘味は手前、苦味は奥、塩(辛)味は両サイドで感じるようになっています。

問題は甘味。猫は甘味を感じない?

某大学獣医学部教授によれば構造上では甘味を感じ、好き嫌いは味覚によるところが大きいとしていました

ただしその後の研究結果では遺伝的に甘味を感じないとする結果も出ています。遺伝子の機能不全が原因で甘味を感じる機能が欠けているとされています。

しかし砂糖を含むものなど人間の食べ物を摂取する機会が多くなったことにより、なんらかの情報(味)を得ているとも考えられています。(糖を感じているという意味ではない)

現時点では甘味は感じないとする考えが一般的です。

酸味、苦味、塩味を感じる

猫は基本的に「酸味」「苦味」「塩味」の3つを感じることができます。

人間が好む糖分は好まない

ただし人間とは違い、ショ糖、乳糖、麦芽糖、果糖、ブドウ糖、マンノースに対して嗜好性を示しません。猫はこれらを大量に摂取すると嘔吐、重篤な場合には死亡する場合があります。

牛乳を好む猫が多い点では牛乳の成分中の何かが糖(乳糖)の味覚を変えているということが考えられています。二つのものを食べた時に片方の味がほとんどしなくなったりするケースと同じ現象です。

甘いアミノ酸が好む

グリシン、アラニン、スレオニン、プロリン、セリンなど甘いアミノ酸が好物です。

グリシンは魚介類に多く含まれています。

アラニンは牛や豚のレバー、しじみなどの貝類に多く含まれています。

スレオニンは鶏肉や卵、七面鳥など動物性タンパク質に多く含まれています。

プロリンはたんぱく質を構成するアミノ酸で、コラーゲンの成分のひとつ。豚やラクダのコブ等のゼラチン部分に多く含まれています。

セリンは牛乳や大豆、かつお節、海苔、高野豆腐に含まれています。

苦いアミノ酸は苦手

トリプトファン等の苦いアミノ酸は苦手です。

フェニルアラニン、チロシン、アルギニン、イソロイシン、ロイシン、バリン、メチオニン、リジンは苦味を呈します。

ただトリプトファンは多くの食べ物に含まれていて食べ物としては避けることが難しいものです。

リジンは肉や魚、大豆製品に多く含まれています。鶏肉、豚肉、サーモン、アジ、牛乳などに含まれています。

クエン酸が苦手

みかんなど柑橘系に含まれるクエン酸が大の苦手で、目の前に出しただけで嫌な顔をする猫が多いと思います。

キャットフードは猫の味覚と好み、栄養のバランスが大切

このように感じられる味覚に制限があり、なおかつ好みがハッキリとした動物のため、栄養も考えた上でバランス良く与える必要があります。

鶏肉には猫が苦手なトリプトファンを含んでいながら、甘いアミノ酸も含まれています。

このように中には苦手な成分と好む成分の相反する成分を含んだ食べものもありますので、一概に苦手な成分が含まれたものが嫌いというわけではない点も注意が必要です。

猫は「食べ物」を匂いで判断し、「好き嫌い」は味覚で判断する

猫は「食べ物」を匂いで判断しています。このため匂いの強いものを好む傾向にあります。

しかし「好き嫌い」は味覚で判断しているところも大きいとしています。

食べ物かを判断する部分と味による好き嫌いを判断する部分が混ざってしまっている記事も見られますので注意しましょう。

食べないキャットフードは味が苦手

食いつきが悪かったり、どうも食べが悪いキャットフードは匂いでは食べ物と判断しているものの、単純に猫の好みではなかったとも判断できます。

日本の買い主はいわゆるお魚味のドライフードなどを手に取る方が多く、肉の豊富で穀物を使用していないグレインフリーなどの比較的新しいキャットフードを食べてきた歴史も経験もないために、食べてみて味に違和感を覚えて敬遠するといったケースもあるかもしれません。

「うちの子は安いフードが好きなのよ」という言葉はよく耳にするフレーズのひとつですが、あながち間違っていないのではと思います。

まとめ

  • 猫は苦味、酸味、塩味を感じることができる
  • 甘味は感じないとされているが、なんらかの情報(味)を得ているとも考えられている
  • 味を感じる味蕾の数は人、犬に比べて少ない
  • 食べ物かどうかは嗅覚で判断する
  • 好き嫌いは味覚で判断する
スギさん
スギさん

インターネット上では匂いで食べるといった記述が多く見られますが、猫にも味を感じる味蕾があり、味で好き嫌いを判断する程度には味を感じているということがわかりました。

猫がキャットフードを食べない時は匂いだけでなく、味が苦手だったり、フードが変わったことを警戒していたり、多くの要因がありそうです。

食べない場合には注意深く観察し、与えているものを今一度見直してみましょう。

一緒に読みたい記事:

食べ物を判断する猫の嗅覚の機能と役割!嗅覚と鋤鼻器、フレーメン反応について

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スギさん

新婚さんで妊娠中。子どもができたことをきっかけに家族の健康について考え、10歳を超えた愛犬愛猫の健康も考えるようになった。現在犬猫の食事について勉強中!

エノおじさん

10匹以上の猫を飼っているお酒が好きな元気なおじさん。大量のキャットフードを購入することもあり、安価でありながら安全なキャットフードを探している。
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